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ぱんせどフランセ

思いつくまま、たまに仕事のことなども。

福祉の現場に生きる人たちへのインタビューをもとに書いた
ルポルタージュ「日々を織る」も連載しています。
チョコレート売り場で|インナーブランディングの効き目
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    先週末、近所のスーパーマーケットでの

    小さなできごと。

    売り場の女性のひと言、小さなアクションに、

    ブランディングというものを感じました。

     

    その日、おすすめの野菜コーナーという

    多くの買い物客が通って見る棚の近くに、

    チョコレートの特設売り場がありました。

     

    体重2キロ近くオーバー中。

    誘惑とたたかいながら、トマトを選んでおりました。

     

    通りすがりに横目で見たコーナーには、

    気に入りの、カレ・ド・ショコラ カカオ70% ビターが

    山積みになっておりました。

     

    う〜、欲しい。

    でも、2キロオーバーですよ。

    そのうえ、昨日、

    よもぎ大福、何個食べましたか、わたし。

     

    トマト、トマト。

    あ、パプリカもあるじゃないか。

    トマト、パプリカ、トマト、パプリカ。

    野菜です、野菜。

    今日、買って帰るのは野菜です。

    チョコじゃ、な〜い〜。

     

    心のうちで、

    そんなたたかいを繰り広げる私の耳に届く、

    ご試食どうぞ〜、の声。

    その声に呼ばれてできた5、6人の群れ。

     

    選んだ野菜をカゴにいれ、

    その人の輪の後ろを

    どういうわけだか、

    足取りのろく通り過ぎようとした時、

    どういうわけだか、

    ご試食どうぞ〜、とススメてらっしゃる女性と

    目が合いましたの。

     

    そして、その瞬間、

    試食のチョコを囲む人の頭の合間から、

    こちらへ向けられた、やわらか〜な笑顔。

     

    あら、どうぞ、おひとつ。

     

    そんな後ろに引っ込んでいないで、

    どうぞ、ず、ず、ずい〜っ、と

    最前列までおいでなさいなとばかりに届いた声。

     

    ああ、こんなやわらかな笑顔に、

    こんな甘い言葉に、

    逆らえるものでしょうか、

    逆らってよいものでしょうかっ。

     

    わたしは素直なニンゲンです。

    味見しなくたって知ってるくせに、つい1枚。

     

    最近、すごく歩いてるじゃないか。

    今日だって、朝からずっと、動きっぱなしじゃないか。

    すごく働き者の今日この頃じゃないか。

     

    食べたことのないミルクチョコも味見して、

    どっちにするか決めようと思った時、

    ミルクチョコが売り切れました。

     

    あ、なくなっちゃった、と、

    ミルクチョコの味見をよして、

    カカオ70%ビターの箱を手にした時、

    そのにこやなかる女性が、

    「ミルクチョコレートもお食べになりましたか」と。

     

    売り切れて、もう選びようがない状況に、

    「でも、試食しても、もう、ないでしょう」と、

    返事しましたら、

    「どうぞ、ぜひ、お食べになって、

     お味見だけでもしていってください」と。

     

    60前後とお見受けするその女性は

    たぶん、試食コーナーに派遣された

    パートタイムジョブの方だと思うのです。

     

    その日、どれだけ売るのかという業務から言えば、

    ミルクチョコレートに関しては、

    もう、十分、事足りてます。

    けど、そこで、

    いま、ここで、味見をしておいて、

    気に入れば、この次、どうぞ購入を、と

    その先を見た、アクション。

    しかも、その女性の感じのよい対応で、

    この銘柄は、とても良い印象でもって記憶に残りました。

     

    その時の売り上げにとどまらず、

    その先につながる、売り場でのアクション。

    この、小さなできごとは、

    ブランディングそのものだと思います。

     

    その商品やサービスとの直接の接点で

    よい思いをしたら、

    その商品やサービスについての記憶が

    いっそうブランドへのよい感情を強くする。

    いやな思いをしたら、

    その商品についての記憶も、

    なんというか汚れてしまい、

    ブランドイメージを何かしら損なう。

     

    その記憶がすべてではないですが、

    なんというか、

    それまでにつくられたブランドイメージが

    よいものであればあるほど、

    がっかりな、残念な、な〜んだという気もちが

    生まれるというのは事実だと思います。

     

    インナーブランディングの話をする時、私は、

    社員やスタッフ、関係者という言葉を使います。

    社員向けの研修だからという理由で、

    クライアントさんから、

    社員という言葉に絞るようにとリクエストがあった時、

    こちらの考えをお伝えした上で、

    それでも尚、言葉を絞るようにと要請があれば

    お応えしますが、

    あえて、スタッフ、関係者と言葉を広げて使うのは、

    例えば、この、スーパーマーケットでの

    一場面を想像するからです。

     

    自社の商品やサービスが

    お客さまに届くまでの、あらゆる場面で

    そのブランドに関わる人の姿勢が

    ブランドの価値を左右する。

    ほんとうに、そういうことだと。

     

    ああ、2キロ近くオーバーしている体重を

    このまま定着させないように、

    10キロくらい遠回りして帰ろうかしらと、

    自転車を漕ぎながら考えたのでした。

     

     

     

     

     

    JUGEMテーマ:ブランディング

    | ブランディングの話 | 07:40 | comments(0) | trackbacks(0) |