2017.06.23 Friday
感動、は分かち合い
昨日、「感動を与える」という言葉について考えていて
思い出した言葉がありました。
それこそ、深く感動した言葉です。
去年の夏の、シルク・ド・ソレイユ「トーテム」での、
北米先住民のシンガーの言葉です。
北米先住民が受け継いできた文化を、
彼らの母語で歌い綴った彼が言ったのは、
「私は、私の母語による歌や、楽器演奏を
お見せしたのではない。
私の母語で語り、歌い、
心、文化、受け継いできた血を
世界中の観客と分ち合ったのです。
皆さんと分かち合えることができて、
とても光栄で幸せだ」
と、こんな内容だったと思います。
この、見せたのではない、分かち合ったのだ、という言葉に
胸が熱くなったのを覚えています。
力強くて、謙虚で、包容力のあるその言葉に、
感動は分かちあうものなのだと、
あらためて教えられました。
送り手の心が伝播してきて、受け手の心が動く。
感動するって、たしかにそういうものなのだと。
あの日、「トーテム」のショーがこんなに感動的なのは、
それを生み出す人たちがステキだからなんだと
教えてくれた言葉でした。
言葉は人の心を映す影
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