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ぱんせどフランセ

思いつくまま、たまに仕事のことなども。

福祉の現場に生きる人たちへのインタビューをもとに書いた
ルポルタージュ「日々を織る」も連載しています。
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選択肢を増やし、世界を広げる。vol.14|「日々を織る」
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    ☆「日々を織る」福祉の現場に生きる人たちのルポルタージュ☆

     

     

    Person 3  永棟真子(ながむね あつこ)さん

     

    選択肢を増やし、世界を広げる。

     

      好きで選んだ仕事

      こんなに楽しい毎日 

      利用者と一緒に1日1日の生活を楽しむ 1/2 

      利用者と一緒に1日1日の生活を楽しむ 2/2 

      利用者からの思いやり 

      仕事を俯瞰するゆとり 1/2 

      仕事を俯瞰するゆとり 2/2 

      こんなに必要としてくれる人がいる 

      障害者の高齢化 1/2 

      障害者の高齢化 2/2 

    ⅺ   居場所がある、役割がある 

    ⅻ   十人十色の楽しさを見つける 

    xiii  支援力は、発想力

    xiv  職員の支援力を育てる

    xv  世界を広げる、アンテナを磨く

    xvi  日々の暮らしを豊かに生きる

     

     

    「さあ、今日はどうやって、

    利用者の皆と1日の生活を楽しもうか」。

    そう考えて、仕事に向かうのが楽しくて

    仕方がなかった新人のころ、

    利用者たちと一緒に蛇花火をしていて、

    風向きのいたずらとは言え、施設に報知器の警報を

    鳴り響かせたこともある永棟さんも、

    今は法人の理事を務め、

    地域の中に展開する20近いグループホームの統括責任者だ。

     

    利用者と日々の暮らしの楽しさを分かち合い、

    生活の質を上げていくという

    永棟さんが思う支援への思いを

    職員たちに伝え、実現するために

    今、どんな風に取り組んでいるのか。

    業界全体として職員の離職率の問題、

    福祉施設の虐待報道もある現実の中、

    施設の統括責任者としての姿勢について尋ねた。

     

    「先ず、私自身に、発散できる話し相手がいます。

     もやもやしたら、一人で溜め込まずに発散して、

     精神衛生を保って、職員のヘルプに絶対に応えます。

     大丈夫な時には、皆、何も言ってこないんですよ。

     困ってるからヘルプって言ってくるんだから、

     やっぱりそれには、何としてでも応えてあげたい。

     ずっと働いてきた法人への愛情もありますし、

     これから受け継いでいく人たちにも、いい法人だ、

     ここで働いていてよかったと思ってもらいたい。

     働く環境としての、

     待遇を上げることも大事だと思います」

     

    まず、自分が一人にならない。

    そして、職員たちを一人にしない。

    一人きりで、もやもやと悩み続けず気もちを安定させる。

    職員の気持ちが安定するからこそ、

    利用者の気持ちの安定も生まれるというものだ。

    そして、ここで働いていて良かったという思いもまた

    利用者の居心地へと繋がっていくだろう。

    職員が笑っていると、利用者達も笑顔で集まってくる。

    職員の機嫌が悪いと、利用者達は散って消えていく。

    利用者は、ほんとうによく職員を見ていると

    このインタビューの始まりに永棟さんも話していた。

     

    「すべて、利用者本人から始まる」

    これが、永棟さんの仕事に対する信念だ。

    職員のことを思う気持ちは

    そのまま利用者への思いへと繋がっている。

    「利用者あっての仕事ですから。

    一人ひとりの人に喜んでもらえるように、

    個別なニーズに応えていく。

    そのための支援力アップのための

    研修にも力を入れてます」

     

    利用者達が、

    この施設で暮らすこと、この施設に通うことを、

    楽しいと思い、嬉しいと思ってくれるからこそ

    仕事への誇りも生まれる。

    「楽しそうな利用者の顔を見て、すくわれるんです」

    「明日も来るんかって帰りがけに聞いてくれるんです」

    明日も自分がここに居ることを、心底望んで、

    それをまっすぐ伝えてくれる人たち。

    その一人ひとりの日々の生活を、

    少しでも楽しくすることを考えていく。

    30数年間、この仕事以外の道を

    一度たりとも考えたことがなかったという

    永棟さんの心を支えてきた、仕事への誇り、

    その仕事をまっとうできる居場所への愛情。

    人を育てるという立場になって、

    その思いを伝えることへの熱意を感じた。

     

    「研修を通じて、外との接触の機会を増やしています。

     職員に、どれだけ外へのアンテナがあるかが、

     利用者本人の世界の幅に関わりますから」

     

    永棟さんが考える、支援力アップのための研修は、

    介助や介護といった、

    生活の快適さを保つ基本のスキルの先を見つめたものだ。

    テニスプレーヤーに喩えるなら、

    素振りを繰り返し、ボールを打つ技術を身につけた上で、

    相手の選手を知り、攻防をイメージし、

    試合運びを組み立て、動くことのできる力。

    支援の力に言い換えれば、

    この組み立て、動くことのできる力が、

    自分がパートーナーとなった

    利用者それぞれの個性を見極め、

    その人に適した生活の楽しさを見つけ出していく力だ。

     

    また、テニスプレーヤーにとってすべての試合が

    たった一度きりのものであるように、

    職員にとって、一人ひとりの利用者と重ねていく

    1日1日は、たった一度きりの時間だ。

    そのたった一度きりを、いかに多様に広げていけるか。

    いろんな選手と、様々な条件のもと

    素晴らしい試合をするように、

    一人ひとりの利用者の、様々な個性にそって、

    より楽しく、より豊かな日々を作っていく。

    永棟さんが研修で磨いてほしいと思うのは、

    そのための支援力だ。

     

    「福祉業界だけに閉じこもらず、

    多様な人と出会って、全体の世界を広げてほしい。

    だから、福祉の世界以外から講師を招いて、

    普段の自分たちとは異なった視点から

    自分たちの仕事を見て、考える機会になるような

    研修会も開いています」

     

     

        次回 「xv  世界を広げる、アンテナを磨く」へ

     

     

     

    協力:社会福祉法人 産經新聞厚生文化事業団

     

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    hihi wo oru

     

    JUGEMテーマ:社会福祉

    | ☆ルポルタージュ「日々を織る」Person3 | 07:28 | comments(0) | trackbacks(0) |









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