CALENDAR
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< July 2018 >>
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
PROFILE
LINKS
本だな
好きな本、大切に思う本を
すこしずつ並べていきます。
MOBILE
qrcode
OTHERS

ぱんせどフランセ

思いつくまま、たまに仕事のことなども。

福祉の現場に生きる人たちへのインタビューをもとに書いた
ルポルタージュ「日々を織る」も連載しています。
<< 紺の空 桜ひかる 月あかり | main | 選択肢を増やし、世界を広げる。vol.9 |「日々を織る」 >>
選択肢を増やし、世界を広げる。vol.8 |「日々を織る」
0

     

    ☆「日々を織る」福祉の現場に生きる人たちのルポルタージュ☆

     

     

    Person 3  永棟真子(ながむね あつこ)さん

     

    選択肢を増やし、世界を広げる。

     

      好きで選んだ仕事

      こんなに楽しい毎日 

      利用者と一緒に1日1日の生活を楽しむ 1/2 

      利用者と一緒に1日1日の生活を楽しむ 2/2 

      利用者からの思いやり 

      仕事を俯瞰するゆとり 1/2 

      仕事を俯瞰するゆとり 2/2 

      こんなに必要としてくれる人がいる *

      障害者の高齢化 1/2

      障害者の高齢化 2/2

    ⅺ   居場所がある、役割がある

    ⅻ   十人十色の楽しさを見つける

    xiii  支援力は、発想力

    xiv  職員の支援力を育てる 

    xv  世界を広げる、アンテナを磨く

    xvi  日々の暮らしを豊かに生きる

     

     

     

    「仕事が終わった帰り際に、

    『明日、来るんか』って

     聞いてくれるんですよ」

     

    時間や数字の感覚に障害のある利用者にとって、

    今日、去っていく永棟さんが、

    明日、来るかどうかを

    永棟さんの言葉で確かめることが、

    明日もまた会えるということの安心になる。

     

    「明日もまた会えるか、待っているよと。

     こんなに、必要としてくれてるんやなと、

     率直に、伝えてもらえるって、なかなかないでしょ」

     

    必要としてくれている人がいる。

    自分を、毎日待ってくれている人がいる。

    朝、職場に顔を出せば、

    嬉しそうな笑顔で「おはよう」と迎えてくれる人がいる。

    これほど、ここに自分の居場所がある。

    自分のことを大切に思ってくれる人がいる。

    そう実感できる仕事は、そうそうない。

    利用者を支える仕事は、同時に自分という存在の支えなのだ。

     

    「毎日、手紙をくれる人がいるんですよ。

     自分の名前を書いた紙を封筒に入れて、

     毎日、事務所の私の机まで届けてくれるんです。

     休みとか出張とかで、事務所に出なかった日も

     机の上に置いてくれてあるんです。

     で、次の日にはまた、次の日の分を持ってきてくれる」

     

    永棟さんが30代のころの配属先の施設で、

    泊まりのシフトの時、夜の時間に皆と何をしようかと考え、

    知的障害のある利用者に、

    自分の名前が書けるようになってもらおうと、

    書き方教室を開いていた時期があった。

     

    利用者一人に一冊のノートを用意し、

    それぞれの名前を、ひらがなか漢字か、

    画数の少ない文字を選び、

    永棟さんが、手書きで点線の下書きを記した

    書き方帳を作った。

     

    たとえば、

    田中さんなら「田中」と言う文字のカタチを、

    吉岡さんなら「よしおか」という文字のカタチを、

    あらかじめ永棟さんが点線で書いておいて、

    その上を、利用者がそれぞれ鉛筆でなぞって覚えていく。

    永棟さんの泊まりの夜には毎晩開いて、2年程続いた。

    その後、永棟さんが異動で一旦その施設を離れ、

    10年以上経って、また戻った時、

    練習した字を覚えているよ、

    自分の名前を書けるよと、

    毎日の手紙で教えてくれるようになったのだ。

     

    「今は、70代になってはるんですけど。

     20年以上経っても、忘れんと、

     毎日、丁寧に書いて、封筒に入れて

     手紙にして届けてくれはるんです」

     

    永棟さんが、封を開け、手紙を開いて、

    うわあ、すごいなあ、上手に書いてるなあと褒めると、

    とても誇らしげで嬉しそうな顔をする。

    その利用者にとって、名前を記した手紙は、

    永棟さんと自分を繋ぐコミュニケーションツールなのだ。

     

    1日も欠かさず、コミュニケーションを図るための

    手紙を持って、自分のことを待ってくれている人がいる。

    「利用者の楽しそうな顔見て、すくわれるんです」という

     

    インタビューの最初に聞いた言葉が、胸に染みる。

     

     

     

                      次回「 障害者の高齢化 1/2」へ

     

     

    協力:社会福祉法人 産經新聞厚生文化事業団

     

    >>記事一覧へ>>>

    hihi wo oru

     

    JUGEMテーマ:社会福祉

    | ☆ルポルタージュ「日々を織る」Person3 | 07:51 | comments(0) | trackbacks(0) |









    http://blog.francer.jp/trackback/175