CALENDAR
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< October 2019 >>
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
PROFILE
LINKS
本だな
好きな本、大切に思う本を
すこしずつ並べていきます。
MOBILE
qrcode
OTHERS

ぱんせどフランセ

思いつくまま、たまに仕事のことなども。

福祉の現場に生きる人たちへのインタビューをもとに書いた
ルポルタージュ「日々を織る」も連載しています。
<< 若いっていいな、と思った日。 | main | イチゴイチエ >>
囲いを打ち破る。Vol.6 |「日々を織る」
0

     

    ☆「日々を織る」福祉の現場に生きる人たちのルポルタージュ☆

     

     

    Person 2  北井陽子さん

     

    囲いを打ち破る。

     

     人というものを好きになれる仕事

     人と関わろうと決めて

     福祉の世界へと導いた一冊の本

     理想と現実のギャップ

     理想への第一歩、スタッフと思いを共有する

     保護者の胸の内

     信頼を育てる

     一緒にゆっくり歩むという支援の姿

     垣根の存在

     内と外、二重の垣根

    ⅺ ひとつの出会い、垣根を破る突端

    ⅻ 子どもたちと利用者たちとの出会い

    xiii 垣根のない子どもの心

    xiv 地域の中へと、垣根のない道を  

     

     

     

    時にぶつかり合いながらも、

    北井さんは職員達の理解と共感を得ていった。

    人と関わることを仕事にする。

    それは、まず、思いを共にする

    仲間を作っていくということから始まった。

     

    利用者が自分でできることを少しずつ増やしていく。

    人の手を借りずにできる作業の範疇を広げることは

    労働の対価を得る自立の力を高めていくことだ。

    障害者が自らの労働で賃金を得るための

    授産施設で働く自分たちの仕事は、そのための支援である。

     

    職員の意識が変わり、『たんぽぽの家』が

    利用者に提供するサービスの質が変わっていった。

    次は、利用者の保護者に、

    その変化を受け容れてもらうことだった。

     

    「親心としては、無理もないことなんですけどね。

     やっぱり、親御さんとしては、自分の子どもに

     かまってもらいたいという思いがあるんです」

     

    北井さんが職員になった当時の『たんぽぽの家』は、

    保護者が運営している施設だった。

    公的な助成金を受けて

    自分たちの子どものための施設を運営している。

    そこにある自分たちの子どものためにという強い願いは、

    時に、明確な権利意識に繋がっていた。

     

    自分たちの目の届かないところでも

    きちんと世話をしてくれているのだろうか。

    送迎時に、作業所の中を様子を覗き込んで、

    垣間見たワンシーンに安堵を求める保護者の姿があった。

     

    保護者の案ずる心を語るこんなエピソードがある。

    午前中、根を詰めた作業の息抜きにと、

    北井さんは何人かの利用者と連れ立って散歩に出た。

    その辺をぶらりと歩いて戻ってくると、

    ガレージの物陰に隠れた保護者の姿を見つけた。

     

    「自分がいなくなってからも、私たち施設の人間が、

     ちゃんとお子さんの世話をしているか心配で

     確かめたかったんでしょうねえ」

     

    送迎時に作業所の中を伺い見るだけでは

    充分、安心できなかったのだろう。

    作業所のガレージに身を潜めて、自分の目が離れた後、

    子どもがどんな待遇を受けているか覗き見ていたのだ。

     

    「心配のあまり、様子を見てはったんでしょうねえ。

     ちょっとびっくりしましたけど、

     親御さんとしては、それはそうだと思います。

     言葉が出てこない、話ができない方のご家族の不安は

     大きいと思います」

     

    利用者の家族に安心してもらうためにどうすればいいか。

    この出来事で、北井さんは新たな課題を受け取った。

     

    利用者が自分の力でできることを増やしていく。

    利用者の自立の可能性を広げていく。

    そのための施設の取り組みを

    保護者達に、知り、理解し、共有してもらうために

    何をするか、どうするか。

     

    施設の職員の次は、利用者の保護者たち。

    障害者と社会との隔てを取り去っていく福祉。

    その実現ための小さな一歩を進めるために、

    共感の輪を広げる挑みが始まった。

     

     

                      次回「 信頼を育てる」へ

                          ※ 次週 23日(木)勤労感謝の日は更新を休みます。

     

     

     

    協力:社会福祉法人 産經新聞厚生文化事業団

     

    >>記事一覧へ>>>

    hihi wo oru

     

     

    JUGEMテーマ:社会福祉

    | ☆ルポルタージュ「日々を織る」Person2 | 07:58 | comments(0) | trackbacks(0) |









    http://blog.francer.jp/trackback/121