3月17日(日)の紙面「産經書房」とデジタル版への同時掲載です。
記者の客観的な視点で端的に表すと比嘉正子さんはこうなるのかと。
取材の積み重ねで、もはや頭の中で3Dで動いている比嘉正子さんが、
シュッとポートレートになって見えました。
敗戦間もない大阪で、子どもたちの生命を守るため
「お米をください」と時の絶対権力GHQに乗り込み直談判した比嘉正子さん。
戦後の混乱の中、おかみさん(主婦)たちの小さな力を集めて、
生活を守るために奔走した人。
昭和6(1931)年に比嘉正子さんが大阪市の都島で
公園を園舎にはじめた青空保育園。
それは託児所と幼稚園の機能を合わせもつ福祉的幼稚園で、
平成27(2015)年に少子化対策として始まった
幼保連携型認定こども園の原型ともいえるものでした。
このblogの「日々を織る|Person6 安心して生んで老いていける町へ』に連載。
「家庭がどうこうあろうと、子どもたちは平等だ」と、
子どもたちが等しく可能性を拓いていく「子どもたちの館」をつくり、
保育を軸にした地域づくりに邁進した人、比嘉正子。
常に弱い立場の人とともに立つ社会事業家、比嘉正子は
日本の消費者運動の生みの親、
実践によって消費者運動を日本社会の中に根づかせた人でもありました。
生活を守るために、生活者の立場から現実を動かし続けた比嘉正子が
より多くの人に知ってもらえるように。
大同団結をモットーに、権力を倒すのではなく味方に変えて、
子どもたちを、弱き者を守るために闘いつづけた比嘉正子の軌跡を描いた
『比嘉正子 GHQに勝った愛』が、
一人でも多くの人に読んでいただけることを願うばかりです。
編集の方が送ってくださった紀伊國屋書店・梅田店の
書架に並ぶ『比嘉正子 GHQに勝った愛』。
賢そうな本たちと並んでいる…こてこての大阪弁満載なんだけど…
産經新聞デジタル版、書評『比嘉正子 GHQに勝った愛』へはこちらから。
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