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好きな本、大切に思う本を
すこしずつ並べていきます。
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ぱんせどフランセ

思いつくまま、たまに仕事のことなども。

福祉の現場に生きる人たちへのインタビューをもとに書いた
ルポルタージュ「日々を織る」も連載しています。

ブランディングについての記事は、フランセのWebに書き始めました。
元旦のやさしい朝 2022
0

    明けましておめでとうございます。

     

    日の出間近の白みはじめた空を、

    東、北、西、南と大きな円を描いて雁の群れがぐるりぐるりと飛んでいた。

    川面には横一列に並んだ4羽の鴨がL字に水紋をなびかせていた。

    鳥たちの鳴き声が冴えた風にのって響いていた。

     

    川の西側に建つ高層ビルのガラスの壁面がオレンジに輝きはじめた。

    通りすがりのご婦人が「ご来光ですか」と東を仰ぐ私の隣に並ばれた。

    朱い光を放ちはじめた彼方の雲に手を合わせたあと、

    良い一年になりますようにと願いあった。

     

    明るくやさしい元旦の朝だった。

    朗らかな一年となりますように。

     

    20220101_fukushimatenmangu

     

     

    JUGEMテーマ:エッセイ

    | なんでもないけどステキな日 | 13:42 | comments(0) | - |
    あの日、切なく懐かしく。
    0

      この間の日曜日、引き出しの整理をしていたら、大振りの封筒が出てきた。

      開いてみると、写真の束がいくつか入っていた。

      そのうちの真白い封筒には、私の名前が書かれてあった。

       

      誰の字だろうと思いながら開くと、懐かしい人たちとの宴席の写真が数枚。

      10年ほど前の、知人の出版記念会と2次会のものだった。

      出版記念会のご案内をいただくことが立て続いていたこの頃、

      祝辞をお送りして、会への出席はご遠慮させていただくことも多かったのだが、

      この方の記念会は、ご案内をいただいた日からずっと楽しみにしていた。

       

      集団の中にいても、けして群れているという雰囲気のない方で、

      口数は多くなかったけれど、意見ははっきりと仰った。

      我勝ちに発言の機会を奪い合うような大人数での会話より、

      目と目を合わせての対話を好まれた。

      理知的で凛として、頑固さのある方。

       

      その静かさと強さで向かわれる執筆についてのお話を伺うのも楽しかった。

      脱稿し、本に刷る段になったとき、

      多く刷って、広く配ってはどうかという周囲の声に、

      はっきりと、NO、と仰ったときの清々しさも覚えている。

       

      「自分のこの本を読んでいただきたいと思う人にだけ、

       お渡しする册数だけがあればいいのです」

       

      これは私自身のことを私自身が決めたのです、という決心が

      穏やかな口調に滲んでいた。

       

      それから少し経って、郵便受けに、この本を見つけたときの嬉しさを覚えている。

      執筆中のお話を伺う中で、「読んでくださる?」とサラリと仰ったことはあったが、

      ほんとうに私が、この本を読んでもらいたい人たち、の中に入っていたのだと

      とても嬉しかった。

       

      丹念な取材と深い理解のうえに書かれた内容は、

      私自身が知識を理解を養ってはじめて、分かることができるだろうものだったが、

      もっと知りたい、考えたいと、新しい窓、新しい扉が目の前に現れたと思う一冊だった。

      お祝いを言いたい、お話をしたい。

      そう思うと、出版記念会の日が待ち遠しかった。

       

      そこにいる誰の声も耳に届く少人数の会は、

      作者を囲んで、とても穏やかで、陽気で、崩れず、うちとけていた。

      会の後もしばらく、心地よい余韻が続いていた。

       

      そして、一週間ほど後、訃報が届いた。

      突然のことだった。

      ご夫君との朝のウォーキングから戻られて、シャワーを浴びて、

      突然、倒れて、そのまま逝かれたというのだ。

      ご自宅での告別式は、つい先日のことだった出版記念会を思わせた。

      本人がここにいたら喜ぶような集まりをと、ご夫君が仰った。

       

       

      ああ、そうだったなと。

      1枚1枚と写真を繰りながら、一気に甦ってきた。

      儚い、という言葉を使うことさえできなかったあの日。

      この本は形見だね、と仲間たちと言い合った。

      書庫の書棚の上の方に納めているあの本を、もう一度読みたくなってきた。

       

       

       

      JUGEMテーマ:エッセイ

       

      | なんでもないけどステキな日 | 18:56 | comments(0) | - |
      桜日和
      0

        うららかな日和に誘われて、昨日、朝の散歩の足を大阪城公園まで伸ばした。

         

        花が咲いていない時期には桜の木だと気づかずに通り過ぎているのだと、

        この季節になるといつも思うことを、また思いながら、

        そこかしこに咲き誇る桜の木の下を歩いた。

        花びらの色も形もそれぞれの木の下を歩いた。

         

        大阪城公園_蕾の色_より

         

        桜と聞いて思い浮かべる桜の花そのものの薄紅色の花。

        こうして見ると、蕾はずいぶんと色濃くて、

        花の開くのに連れて薄い色になっていくのだと、

        桜の花の時間に触れたり。

         

         

        大阪城公園桜_一重ピンク_より

         

        蝶が羽を広げるような花びらの開きかけの蕾は

        ちょっと星に似ているかなあと、穴のあくほど見つめたり。

         

         

        大阪城公園_桜_白_より

         

        手鞠のように丸く集まった白い花の愛らしさに見とれたり。

         

         

        大阪城公園_白と緑が美しい木
         

        白い花と緑の黄緑色の顎の清々しさに足を止めて

        すこし離れたところから眺めたり。

         

        春の陽光に透ける花びらを近くで見つめたり、

        小さな花びら1枚1枚が反射する光にぼうっと包まれる木を遠くから眺めたり。

        桜の花にうっとりとして歩いていると、黒々とした枝を突き出す梅の一群。

        花盛りには、あんなに群がって写真を撮っていた人で溢れていた梅林

        シーンと閑かに広がっていた。

        人って移り気なものねぇと、梅の木の間を歩いていくと、かわいい実がついていた。

         

        大阪城公園梅林緑の梅の実

         

        大阪城公園梅林南高梅の実

         

         

        わあ、っと。

        なんか、すごいオマケをもらったような。

        いい日が、もっといい日になったよ、ありがとう、と。

         

         

        そして桜門を入ると、

         

        大阪城本丸桜

         

        白壁を背景に、大きな桜の木。

        しばし、うっとり。

         

        桜、桜、桜。

        そして、

        桜の花に溢れる庭のお濠の柳の若々しい緑にも思わず足を止めて。

         

        大阪城公園_柳と空

         

         

        春いっぱいの桜日和だったなあ。

         

         

        JUGEMテーマ: 散歩 エッセイ

         

         

         

        | なんでもないけどステキな日 | 12:19 | comments(0) | - |
        大好きな枝垂れ桜
        0

          先週の中ごろ、信号を待ちながら街を眺めていた。

          大きな通りを隔てた向こうの桜並木がぼんやりと光っていた。

          午後の陽射しを受けた街路樹が霞がかって光っていた。

          そろそろ蕾が膨らみはじめたのかなと思った。

           

          昨日の午後 、街路樹の桜が開きはじめていた。

          3分咲きというところ。

          暖かな日が続けば、あっという間なんだろうなと思って、

          あ!と思い出した。

           

          ビル街の一角、四季の花が咲く小さな庭に立つ枝垂れ桜。

          根本の水に映る花がゆらゆらと揺れる。

          この辺りの桜が咲きはじめたのなら、

          きっとあの枝垂れ桜はすいぶんと花開いているだろうと、回り道をした。

           

          すっかり満開だった。

          しばらく水の音を聞きながら、

          風に揺れる花と、水に揺らぐ花を眺めた後、

          すこし早足で道を急いだ。

           

          今年も春をありがとう。

           

          四季の丘、枝垂れ桜2021

           

           

           

          JUGEMテーマ: 散歩 エッセイ

          | なんでもないけどステキな日 | 14:29 | comments(0) | - |
          空と花に誘われて
          0

            日曜日の遅い朝、人気の無い街。

             

            いつもどおり、地下街への階段に向かう足が止まった。

             

            通りの先に白くけむる街路樹があった。

             

            土曜日の雨で洗われた空の下、ビルは閑かに佇んでいて

             

            樹々の花があたりの空気を染めていた。

             

            時間を刻む予定もない一日だ、

             

            信号を待ちながらの上の道を歩くことにした。

             

            空と花に誘われて道を選ぶ、早春の休日。

             

            とてもとても日曜日だった。

             

            flowers_kobushi_building

             

            JUGEMテーマ: 散歩 エッセイ

            | なんでもないけどステキな日 | 13:37 | comments(0) | - |
            ななとこまいり その3
            0

              隣の隣町のお地蔵さまを巡る「ななとこまいり」。

              2月下旬の天気のよい休日に3体のお地蔵さまをたずねて、

              ぶじ、7体のお参りを終えたのだった。

               

              ◎源正地蔵さま

              ◎玉河塩屋地蔵さま

              ◎堤地蔵さま

               

              ななとこまいりガイド1

               

              3回目ともなると、方向音痴なりに勘が働くようになり、

              うっかり通り過ぎてしまいそうな細い細い路地も見落とさず。

              地図とは様子が変わっている場所にも動じず。

              ちょっと調子に乗っちゃって、

              ずんずん歩いて、もはやお地蔵さまと関係のない探検になっていたり。

              隣の隣町の姿が記憶の中に立体化している。

               

              ななとこまいりで訪ねたほかにも、

              まだまだお地蔵さまと明神さまがいらっしゃるそうなので、

              この隣の隣町歩きは続くのである。

               

              旅は、距離だけじゃないね。

              何かを探したり、見つけたり、ときめいたり。

              早春の日差しの中で、

              見慣れた街路樹の葉がいつもと違って見えることに心が動いたら、

              それもまた旅かもしれない。

               

               

              JUGEMテーマ:散歩 エッセイ

               

              | なんでもないけどステキな日 | 23:02 | comments(0) | - |
              梅は咲いたか|大阪城梅林
              0

                先週の土曜日、2月20日、

                大阪城の梅林まで散歩の足を伸ばしました。

                毎年、そろそろ見頃かしらなどと思うばかりで

                行きそびれていたのだけれど、

                今年は逃しませんでした。

                 

                青空とお日さまと、梅の木々、花々。

                 

                bairin_landscape

                 

                ずっしりとした枝に可憐な花、

                控え目なれど匂い立つ、そこはかとない艶やかさ。

                種々の花それぞれの表情を楽しみました。

                 

                 

                plum_white

                 

                幾重にも重なる花びらで、ころんとした花が集まって

                こちらを見ているような白い梅。

                 

                 

                plum_red

                 

                離れたところからも目を引く鮮やかな紅い梅。

                 

                 

                plum_green

                 

                白い花びらの真ん中に

                ほんのり薄い緑色が見える清楚な緑萼という清楚な梅。

                 

                 

                plum_combi

                 

                一枝に白い花とピンクの花が入り混じった木。自由だ。

                その名も「思いのまま」。自由だ。

                 

                 

                bairin_from_upper

                 

                梅林添いの坂を登って見渡した光景に溜め息がでた。

                100種を超える梅が900本近く並んでいるという。

                 

                厚手のパーカー1枚で充分なほど暖かな早春の朝に歩いた花の海。

                 

                どんな時も、花は咲うね。

                人も、わらおう。

                 

                 

                JUGEMテーマ: 散歩

                 

                | なんでもないけどステキな日 | 21:28 | comments(0) | - |
                ななとこまいり その2
                0

                  裏起毛の厚手のパーカーだけ、ジャケットはなし。

                  それだけで散歩に出かけた。

                  普段通りの日曜日の朝に感謝して、散歩に出かけた。

                  隣の隣町まで「ななとこまいり第二弾」だ。

                   

                  今日、おまいりしたのは

                  *目と足の神さま「柳原じぞう」さん

                  *「延命じぞう」さん

                  *火除けの「北向火除じぞう」さん

                  なんとも無病息災への願いが満タンである。

                  じっさい、そうなのである。

                  元気で無事にいつもどおりの今日がある。

                  そのありがたさが身にしみる今日この頃なのである。

                  去年から、嫌というほど感じている、そして今日なのである。

                   

                  ななとこまいりガイド2

                   

                  今日は、道に迷ったのはちょっとだけ。

                  東西南北、なんじゃそれ、の筋金入りの方向音痴には

                  上出来の順調なお地蔵さまめぐりであった。

                  しかも、道に迷ったのは、

                  地図にあった小さな道が塞がっていたり、

                  目印のビルが無くなっていたりという、

                  ちょっとした引っかけ問題っぽい時だけだったのだ。

                  しかもわりとすぐに気づいたのよ。

                  自分としては上々上出来なのよ。

                   

                  でに道に迷ったおかげで、

                  こんなお家の一部がトンネルのようになった通路を行ったり来たり。

                  トンネルの天井に「雲」って貼ってあって。

                  上に住んではいるけれど、ここが空だよと、

                  頭の上を人が踏んだり歩いたりしていることを帳消しにする心づかいが

                  有り難かったり。
                   

                  noda_tunnel_in

                   

                  noda_tunnel_out

                   

                   

                  お地蔵さんの近くのお家の玄関先で寛いでいた猫ちゃんが

                  行きも帰りも、とってもフレンドリーに寄ってきて、

                  すりすりすりすり、好き放題撫でさせてくれて、

                  じゃあね、って立ち去ったあとも、

                  見守るみたいに、すこし先の路地まで来てくれて。

                  次のお地蔵さんでは、

                  お父さんと自転車の練習をしていた

                  もうすぐ4歳の男の子がスキップでお話しにきてくれて。

                  幸せな気分で満タンになったのである。

                   

                  こんな温かで穏やかな気もちになるなんて、

                  ななとこまいる途中でもう、

                  おじそうさまのおかげ、をいただいてますよ。

                  いま、こうやって思い出し書いているあいだに

                  また幸せな気分になってきた。

                   

                  もう、次のお地蔵さま巡りが待ち遠しい。

                   

                  noda_yane_hariya

                   

                   

                   

                  JUGEMテーマ:散歩 楽しい事

                   

                  | なんでもないけどステキな日 | 18:23 | comments(0) | - |
                  ななとこまいり その1
                  0

                    ななとこまいり、なるものを地元の友だちに教えてもらった。

                    お地蔵さんを巡るのだ。

                     

                    去年の暮れ、コロナ禍の感染が広がりはじめて

                    また外出を控えるようになったころだった。

                     

                    町のあちらこちらに

                    総勢11体のお地蔵さんがいらして、

                    そのなかの7体にお願いをするとよいのだそうな。

                     

                    古い町並みを歩くだけも楽しいよ、と

                    ななとこまいりマップを売っている

                    本屋さんまで教えてもらった。

                    ほら、あの商店街の本屋さん、と

                    ジモティどうしらしい会話からして楽しかった。

                    その楽しさでいく気満々になった。

                     

                    ちょっとバタバタしていて行きそびれていたのだが、

                    先週の土曜日にガイドマップを買ってきて、

                    昨日、日曜日に、最初のお地蔵さんに参って来た。

                     

                    ななとこまいり、という名のとおり

                    お願いするお地蔵さんは7体。

                    うっかり8体にお願いすると、おかげ半減だそう。

                    欲張るのはよくないということね。

                     

                    で、土曜日、買ってきたガイドマップをひらいて

                    手を合わせるお地蔵さんを決めた。

                    11体、すべて巡るけど、

                    うっかり、あつかましく、お願いしすぎないように

                    シールで印もつけた。

                     

                    どうよ、いく気満々。

                    楽しみ満杯。

                     

                    そして、片手にガイドマップ、片手にGoogle mapで

                    近くの町をGoだ。

                    日曜日の朝早く、人気のない町をGo to ひっそり キャンペーンだ。

                     

                    この町に住んでずいぶんになるけれど、

                    この町にだって、散歩や所用でたびたび足を運んでいたけれど、

                    昨日歩いた道ははじめてだった。

                    昔の風情の漂う下町の光景が広がっていた。

                    細い迷路のような路地に、方向音痴はしっかり迷子になった。

                     

                    出世地蔵さん路地

                     

                    車通りの脇道、短い階段を降りて入る路地の奥にお地蔵さん。

                    町並みもすてきよという友だちの言葉どおりである。

                    日曜の朝の静けさ。

                    陽気に恵まれた2月の風は、冷たすぎず温みすぎず心地よかった。

                     

                    一番最初にお参りしたのは、出世地蔵というお名前のお地蔵さん。

                    そういう名前のお地蔵さんがいらっしゃるのだと、はじめて知りましたよ。

                     

                    ななとこまいりガイド1

                     

                    とても穏やかなきれいなお顔のお地蔵さんが2体、

                    小さな祠に並んでいらした。

                     

                    ほんの近くの町をたずねる半日程度の地元旅。

                    どんな初めてに出会うのか、とても楽しみ。

                     

                     

                    JUGEMテーマ:散歩 楽しい事

                     

                    | なんでもないけどステキな日 | 19:22 | comments(0) | - |
                    朝ごはん、ふたつの定番、日々のメリハリ。
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                      平日の朝ごはんは決まっている。

                      トーストとヨーグルトとカフェオレ。

                      分量も作る時間もちょうどいい。

                      常温の水かぬるめの白湯を飲み、

                      トーストとヨーグルトとカフェオレをとる。

                      腹八分目から九分目で、体が軽く動く。

                       

                      トーストにはバターをたっぷり、

                      とろみのあるプレーンヨーグルトに

                      バナナときな粉と、リンゴ酢と蜂蜜に漬けたレーズンを。

                      カフェオレはミルクたっぷり、マグカップに満杯。

                       

                      テーブルを拭いて、ランチョンマットを敷いて、

                      食器を出して、台所に立ち、

                      いただきますと手を合わせるまで15分足らず。

                      ごちそうさままで30分ほど。

                      後片付けだって楽チン。

                      つくる、片付ける、食べる、

                      すべて引っ括めて、大好物の定番朝ごはんだ。

                       

                      そして週末やら祝祭日には、

                      この飽きることのない定番を少しアレンジするのが、

                      最近の自家流行である。

                      コロナ禍で引き籠もり生活が始まってからの流行りである。

                      いや、外出を控える生活がはじまってかれこれ1年続いているから

                      流行りというよりも、もはや、もう一つの定番か。

                       

                      先ずはトーストのアレンジ。

                      バターの上に蜂蜜とシナモンをかける。

                      バターをピーナッツバターに変える、

                      ジャムやマーマレードに変える。

                      バターの上にジャムもいい。

                      チーズトーストもある。

                      シンプルにチーズだけもいいし、

                      蜂蜜とシナモンを足すのもいい。

                      なんちゃってピザトーストもある。

                      なんちゃってというか、

                      ピザトーストっぽいチーズトーストというか。

                       

                      ピザソースの代わりに

                      マヨネーズとトマトケチャップを塗って

                      チリペッパー、オレガノ、バジルなどをふりかける。

                      で、とろけるチーズをたっぷりのせて

                      チリペッパーとバジルをさらにふりかける。

                      ボリュームがほしければハムなどのせる。

                      軽く焼いた食パンのうえに、

                      具を直接どんどんのせて、

                      もう一度チーズがとろとろになるまで焼く。

                      手間と洗い物はミニマムに。

                      これは平日の定番どおり。

                       

                      そしてカフェオレにはシナモンをプラス。

                      台所から食卓にシナモンの香りがひろがって空気がぐんと変わる。

                       

                      テーブルを拭いて、ランチョンマットを敷いて

                      食器を出して、台所に立って、いただきますまで、

                      平日と5分も違わない。

                      けど、気分はすごく変わる。

                       

                      コロナ禍による引き籠もり生活の中で、

                      ウイークデイとウイークエンドとの違いをつける、

                      暮らしのなかにメリハリをつけようと始めた

                      朝ごはんの定番へのちょっとしたアレンジ。

                      これを、いたく気に入ってしまったのだ。

                       

                      ほんのちょっとしたこと。

                      普段どおりの仕草のなかでできることで、

                      暮らしに変化をつける。

                      そういうことの楽しさも

                      新しい定番の味わいなのだ。

                       

                       

                      JUGEMテーマ:おうちごはん 楽しい事

                       

                      | なんでもないけどステキな日 | 20:47 | comments(0) | - |
                      え、かっこいい人?
                      0

                        なんで、あの人のことを思い出したんだろう、こんな唐突に。

                        そういうことってある。

                        もう何年もお会いしていないし、

                        思い出したり懐かしんだりすることもないのに。

                        今朝も、そうだった。

                        部屋を整えていたときに、不意にその方のことが頭をよぎった。

                        その方への考えが、まったく変わった瞬間の光景と一緒に、

                        突然、頭の中に浮かんできたのだ。

                         

                        以前、勤めていたホテルグループの総支配人のお一人。

                        初対面のときの印象を思い出せない。

                        その後、仕事をご一緒した際の印象は、

                        気取らず、親しみやすい方で、

                        気構えずにお話できる方だった。

                        ただ、ちょっと、お調子がよくて、

                        頼りになるんだか、ならないんだかという気もした。

                         

                        この頼りになるか、ならないんだかという、

                        それって、リーダーとしてどうよ…なのであった。

                        憎めないけど、困るんじゃ…なのであった。

                        その方が総支配人を務めるホテルのスタッフを宥めることもあった。

                        たいていの場合、その原因はやはり、

                        憎めないけど、頼りがいがない…なのであった。

                        まあ、分からんでもない…と宥めるのであった。

                         

                        飾らずに、有り体に、赤裸々に、包み隠さず、歯に衣着せずに言うと…

                        それほど尊敬の念を抱くことはなかったのである。

                        それが、ある日、いやある時を境に変わった。

                         

                        本社のメンバーと各ホテルの管理職による決算会議でのことだった。

                        1人の部門責任者を社長が叱責した。

                        発破をかける…には、ちょっとキツくて長い正真正銘の叱責。

                        誰もが押し黙るなか、その総支配人が口を開いた。

                         

                        「あ、いや、社長、それ、私のせいです。

                         彼がね〜、やりたいということにね〜、

                         うんと言ってやらなかった。

                         私がケチで、予算をやらなかった。

                         叱られるのはね、私ですね。

                         もうね〜、私がどうも、ケチでいけません」

                         

                        …と、こんな感じだった。

                        重くピリピリした雰囲気のなか、

                        けして、かっこよくない、普段の飾らない感じで

                        落語家よろしく扇子で手を打ちながら、

                        そう、社長と部下の間に割って入った。

                         

                        この出来事が、その方への印象のすべてだ。

                         

                        それを機に伺っていると、

                        発破をかける程度の小言ならやり過ごすけれど、

                        本気の叱責になると、必ず、ご自身が盾になっておられた。

                        それ以来、そのGMへの愚痴を宥めるときには必ず、

                        その人柄についてのひと言を添えるようになった。

                         

                        こんな人だったんだと、いう素敵な裏切り。

                        What a nice suprise! であった。

                         

                        どんな風に思い出されるか。

                        それって大きなことだなあと。

                        どんな風に思い出す人がいるか。

                        それも大きなことだなあと。

                         

                        この出来事が、その方の印象のすべてと言いながら、

                        思い出スナップを集めれば

                        やっぱりずっこけた姿に溢れているその人に憧れを感じている。

                         

                         

                        JUGEMテーマ:エッセイ

                        | なんでもないけどステキな日 | 18:56 | comments(0) | - |
                        普段の日の愛しさ
                        0

                          底冷えする寒さが続いているが、

                          日の出は日一日と早くなり春に向かっているのを感じる。

                          夜明け前の空の暗さの底が浅くなり、

                          明るんでいく速度がはやくなってきた。

                          東の空に輝く星の位置も変わり、見える星も変わってきた。

                           

                          夜明け前のベランダでこんな風に

                          空の姿を眺めて過ごすようになったのはコロナ禍の影響だ。

                          今ここに心を置くことを心がけて暮らそうと

                          強く思うようになったから。

                          そして、普段の日々をより愛しく思うようになったから。

                           

                          正月三が日にはおせち料理をいただき、

                          7日には七草粥、

                          11日には正月飾りを仕舞って鏡開き、

                          15日には初めて小豆粥を炊いて小正月を祝った。

                          小正月を祝って正月を収めるなんて今までしてこなかったけど、

                          今年は小豆を煮て、粥を炊いた。

                           

                          日々の食卓で、正月のハレの日からケの日へのケジメがついていく。

                          そんな感じを味わった。

                          いろいろと手ばなしているものもあるけれど、

                          いろいろと得ているものもある。

                           

                          この普段の日のあり方、

                          今ここに心を置くことを心がけるあり方を、

                          ポストコロナが来る日までに身に染みつかせておきたい。

                           

                           

                           

                          JUGEMテーマ:エッセイ 日々の切れ端

                           

                           

                          | なんでもないけどステキな日 | 10:32 | comments(0) | - |
                          紅葉
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                            11月も最後の1日になった。

                            年明け早々にはじまったコロナ禍で

                            ほんとうに文字どおり

                            指の隙間からこぼれる砂のごとく消えていった日々を思い、

                            すこし、いや、だいぶ切ない。

                             

                            梅、桃、桜、新緑、ミモザ、沈丁花、

                            木蓮、山吹、藤、薔薇、シャガ、

                            紫陽花、くちなし、睡蓮、百日紅、

                            コスモス、キンモクセイ、曼珠沙華…

                            都会暮らしでも季節を教えてくれる花々の今年の姿を、

                            いま、鮮やかに思い出せずにいる。

                             

                            こんな時でも花は咲くねと街路樹の桜を見上げたことも、

                            マスク越しにとどく甘い香りに足を止めて

                            沈丁花の姿を探したこともあったけど、

                            知らぬ間に咲いて散った花の跡を寂しく見ることが多かった。

                             

                            そんな今年なのだけど、秋の紅葉だけはすこし楽しんだ。

                            10月の中ごろ、この著しい感染拡大の兆しが見えた頃の滑り込み。

                            郊外の公園の日本庭園での伸びやかなひと時だった。

                            その光景は艶やかに胸に残っている。

                             

                            時を失ったりはしていないよ。

                             

                            日本庭園@万博記念公園202010

                             

                             

                            落ち葉のフィールド@万博記念公園202010

                             

                            JUGEMテーマ:エッセイ日々の切れ端散歩

                             

                             

                            | なんでもないけどステキな日 | 11:00 | comments(0) | - |
                            晩秋の朝、散歩の光景
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                              今日はどの路を行くかを考えるのも散歩の楽しみだ。

                              川沿いの遊歩道、橋を渡り戻りあみだくじを引くように進む。

                              町の細い路地をジグザグと進み、

                              民家の軒先の鉢植えや金魚の泳ぐ大鉢に足を止める。

                              レトロなビルヂングやモダンなビルディングの建築の美を味わう。

                              どの路を行きたいかでその日の自分の気分を知ったりもする。

                               

                              今日は日曜日、橋をふたつ渡り隣町の公園へと足を伸ばした。

                              高層ビルと木造の民家が混じり合う町、

                              日曜日の朝は人影も車も少なくて閑かだ。

                              街路樹から落ちた木の実をつつく小鳥の姿を眺めたり、

                              新しくできた洒落た店屋のエクステリアを見やったり、

                              気の向くままに足を止めたり進めたり、ゆっくりとした呼吸で歩いた。

                               

                              公園もまだ人が少なかった。

                              大型の老犬がベンチに横たわり、

                              それにつきあう飼い主のもう一方の手を

                              たぶん若いのだろう小型の犬が引っぱっていた。

                              どちらの犬も可愛いったらない。

                               

                              花園の芝生のあいだを流れるせせらぎの真ん中に鳩が三羽、

                              話し合いでもしているように頭をくっつけ立っていた。

                              晩秋の朝、水はそうも温んでいないと思うのだが

                              鳩の足はずいぶんと強いのだなと感心した。

                               

                              2歳と3歳くらいの男の子がヘルメットを被り

                              ペダルのないバイクで横を通り過ぎた。

                              花園を囲む小さな丘の斜面を

                              その2歳くらいの子どもがバイクに乗ったまま

                              ぐんぐんを登っていった。

                              危ないと止める母親と、将来有望だと褒める父親。

                              両足をあげバランスをとりながら颯爽と進んでいく姿は

                              たしかに将来有望を物語っていた。

                               

                              花園を離れて公園の外周に戻れば閑かさが待っていた。

                              色とりどりの木々の間でひとつふたつ深呼吸をして帰路についた。

                               

                               

                              晩秋の朝@靭公園202010

                               

                               

                               

                              JUGEMテーマ:エッセイ日々の切れ端散歩

                               

                              | なんでもないけどステキな日 | 16:37 | comments(0) | - |
                              空に誘われて散歩
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                                空は見飽きない。

                                朝日夕日に赤く染まる空も、

                                星が瞬くミッドナイトブルーの空も、

                                太陽の光を浴びて真珠のように輝く雲が広がる空も、

                                棚引く雲が刻々と姿を変える空も、

                                鈍色の雲に覆われる空も、

                                雲も星も見当たらぬ青一色の空も、

                                いくらだって見つめ続けていられる。

                                空は見飽きない。

                                 

                                こないだの木曜日(11月26日)の夕方5時過ぎ、

                                根をつめていた作業を終えて散歩に出た。

                                日の入り後の残照に包まれる光景は格別だし

                                ひやりとし始めた空気も心地よかった。

                                道路を擦っていくタイヤの乾いた音にすら味わいを感じた。

                                残照と風のおかげで気もちがほぐれたところで

                                気に入りの橋に辿り着いた。

                                わざと回り道をして渡ることもしばしばの気に入りの橋だ。

                                橋の真ん中で足を止め、南へと伸びていく川筋へと向き直った。

                                と、厚く大きな雲が空を縦に二分するように真っすぐ伸び上がっていた。

                                濃紺と鈍色に分かれた空が川の上に広がっていた。

                                おおっ、と思わず声が洩れた。

                                 

                                湿舌

                                 

                                 

                                この雲を湿舌と呼ぶのだと知人が教えてくれた。

                                寒冷前線がそこにあるのだそうだ。

                                あのときちょうど頭上に気団の前線があったのかと思った。

                                この雲に出会う前には

                                東南の空に輝く上弦の月と火星の輝きに足が止まったのだった。

                                根をつめた作業の後、思い立ってふらりと出た散歩は、

                                なんともダイナミックな空からの誘いであったようだ。

                                きっと忘れることのない何でもない一日になった。

                                 

                                 

                                 

                                JUGEMテーマ:エッセイ散歩

                                 

                                 

                                | なんでもないけどステキな日 | 10:42 | comments(0) | - |
                                散歩のおまけ、茄子、瓜、レモン、西瓜。
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                                  お尻から根が生えそうに机の前に入り浸っていた、この一週間。

                                  お昼ご飯の後、空模様がよければ息抜きの散歩を心がけておりました。

                                  そして、すいすい水曜日、

                                  散歩の道すがら立ち寄ったスーパーマーケットで、

                                  ちょっと小躍りいたしました。

                                   

                                  入り口で手指のアルコール消毒している最中から、

                                  目に留まっていた大きな箱。

                                  扉を抜けて一直線に向かうと、美味しそうな茄子でした。

                                  和歌山から直送の、朝もぎの茄子。

                                  箱一杯分、売り切れごめんの朝もぎの茄子。

                                   

                                  艶やかな茄子紺色の皮はとても柔らかそう。

                                  こういう茄子が欲しかったの、こういうお茄子を探していたのと

                                  手を伸ばしたら、チクッと指が痛みました。

                                  見れば、蔕から角のような棘が、1つ2つ、3つ。

                                  大振りで、手のひらに重みもあって、蔓の切り口もきれいな白色。

                                  こういう茄子が欲しかったの、こういうお茄子を探していたのと、

                                  カゴにぽい、ぽい、ぽい。

                                   

                                  そして、次に目に入ったのが、大振りでどっしりとした瓜。

                                  ああ、瓜、瓜、瓜。

                                  夏と言えば、瓜のお漬けもん。

                                  これも、カゴにぽい、ぽい。

                                   

                                  さらに、皮まで食べてもだいじょうぶなレモン。

                                  はい、ぽい、ぽい、ぽい、ぽい、ぽい。

                                   

                                  極めつけは、西瓜。

                                  うり坊っていう可愛らしい名前についつい、指先で弾いたら

                                  ぽ〜んといい音。

                                  はい、これもカゴに、どんっ。

                                   

                                  後先考えずに、カゴにほりこんで重かったけど、

                                  台所に並んだ夏の好物に、満悦満悦。

                                   

                                  蔕の棘が指を刺す朝もぎの茄子は、焼き茄子に。

                                  大きくどっしりとした瓜は、ちょっと浅めのぬか漬けで。

                                  皮まで食べてだいじょうぶよん、のレモンは蜂蜜につけて。

                                  うり坊って名前の西瓜は、そりゃ、がぶりと。

                                   

                                  夏じゃ、夏でござる。

                                  えっちらおっちら運んだ甲斐がありました。

                                   

                                   

                                  茄子、瓜、レモン、西瓜

                                   

                                   

                                  JUGEMテーマ:おうちごはん

                                  | なんでもないけどステキな日 | 18:19 | comments(0) | - |
                                  あけましておめでとうございます。
                                  0

                                    あけましておめでとうございます。

                                     

                                    雲ひとつない青空の下、

                                    葉牡丹に陽光がふりそそぐ

                                    穏やかな元旦。

                                     

                                    よく笑い、よく感じ、よく考え、よく動き。

                                    よく分かち合う、すてきな出会いとご縁に恵まれる。

                                    そんな豊かな日々を思う今日という日、2019 年1月1日。

                                     

                                    本年もよろしくお願いいたします。

                                     

                                    Habotan
                                     

                                     

                                    JUGEMテーマ:日々の切れ端

                                    | なんでもないけどステキな日 | 20:56 | comments(0) | trackbacks(0) |
                                    紺の空 桜ひかる 月あかり
                                    0

                                       

                                      街路樹の桜。

                                      見上げると、花の向こうに、月が輝いていた。

                                       

                                       

                                      月曜日、週明け早々

                                      どっぷり疲れた帰り道、

                                      濃紺の空に浮かびあがる

                                      桜の艶やかさに

                                      思わず足をとめ見上げると、

                                      花の向こうから

                                      月の光が降っていました。

                                       

                                      街中の喧騒のなかで、

                                      煩わしさも、焦燥も、消え去った

                                      しずかで、うつくしい瞬間でした。

                                       

                                      一週間のおしまいに、写真を眺めて

                                      また、その静かさに浸っています。

                                       

                                      JUGEMテーマ:

                                       

                                      | なんでもないけどステキな日 | 22:11 | comments(0) | trackbacks(0) |
                                      よりいっそう、誕生日、ありがとう。
                                      0

                                         

                                        3月11日。

                                        今日は母の誕生日。

                                         

                                        7年前から、この日の誕生日を

                                        どこか手放しに喜ぶことをはばかるような、

                                        そんな気分がありました。

                                         

                                        もちろん、それまでどおり

                                        乾杯をし、

                                        ちょっとご馳走をいただき、

                                        ささやかな贈り物をして、

                                        つつがなく、また一歳を重ねられたことを

                                        ささやかに祝うことはしていましたが。

                                         

                                        なんていうか、どこか、

                                        この3月11日という日に刻まれた記憶の前に

                                        ひかえる、という感覚が混ざっていた。

                                        そんな気がします。

                                         

                                        けど、今年は、

                                        そういう感覚がすっかり拭い去られて、

                                        ほんとうに、

                                        手放しに、その喜ばしさを祝うという気もちでいます。

                                         

                                        今年、1月の末に、ちょっと腰を痛めて

                                        毎日の生活がずいぶん不便になり、

                                        日にち薬で治すしかないと

                                        手助けをしながらの毎日のなかで、

                                        今まで、これといった病気や怪我もなく

                                        元気にきてくれたことに

                                        あらためて感謝の気もちが深まり、

                                        ほんとうに、誕生日が嬉しいのです。

                                         

                                        これまでも健康に勝る宝はないと、

                                        年に一度、インフルエンザの予防接種に行く以外、

                                        病院とは無縁な母の健康さをありがたく思っていましたが。

                                        今回、つくづくとそのありがたさが身に染みました。

                                         

                                        なもので。

                                        すこしづつ、季節が春めく中で

                                        ゆるりゆるりと具合もよくなり、

                                        乾杯を楽しみにするくらいになって迎えた誕生日。

                                        うれしいです。

                                        だから、手放しで祝います。

                                         

                                        生命や、

                                        なんでもない普段の日々が

                                        当たり前のように繰り返されることの貴重さを

                                        思うこの日だからこそ。

                                         

                                        ちょっと忘れっぽくなって、

                                        駅までの徒歩の時間が1割増しになって、

                                        料理がちょっとヘタになって…と。

                                        ちょっとずつ、

                                        歳、寄りましたねと思うなか、

                                         

                                        元気で、まあ、元気で迎えた誕生日。

                                        ありがとう。

                                         

                                        楽しくて、あたたかくて、やさしくて、

                                        朗らかで、健やかな一日一日に

                                        また恵まれますように。

                                         

                                        誕生日、おめでとう。

                                         

                                         

                                         

                                        JUGEMテーマ:エッセイ

                                        | なんでもないけどステキな日 | 16:41 | comments(0) | trackbacks(0) |
                                        静謐さのなかで、小さな春に。
                                        0

                                           

                                          月に一度、きまってお参りするお寺があります。

                                           

                                          境内に立つと心が閑かに穏やかになる。

                                          お堂に座って手を合わせると

                                          あたたかくやさしく満たされていく。

                                          そういう心持ちになる空間で、

                                          宝物のような場所です。

                                           

                                          特別、大きく、煌びやかなというわけではないのですが、

                                          街中に、こんなに静謐な場があるのかと

                                          門をくぐった瞬間、

                                          遥かな旅路を来たかのような気もちになるのです。

                                           

                                          けして威圧的ではなく、

                                          むしろ柔和な感じのする厳かさに包まれて

                                          1時間でも2時間でも、

                                          半日でも一日中でもそこにいたくなる。

                                           

                                          1200年の間、

                                          そこに流れ続けた祈りの時間のなかに、

                                          自分を委ねる。

                                          そこにある、なんともいえない安心感。

                                           

                                          こないだの日曜日、お参りにあがると

                                          境内に、

                                          紅梅と白梅の盆栽が一対、並んでいました。

                                          小石の波の上で、

                                          さあ、いよいよ、春が来たよと

                                          告げてくれているような姿に、

                                          なんとも、嬉しくなりました。

                                           

                                           

                                           

                                          JUGEMテーマ:日々の切れ端

                                          | なんでもないけどステキな日 | 09:24 | comments(0) | trackbacks(0) |
                                          春のはじまり詣
                                          0

                                             

                                            こないだの日曜日、

                                            カーテンをあけると

                                            太陽の光がさあっと差し込んできました。

                                             

                                            空を見上げると、とても明るい青。

                                            ところどころに浮かぶコットンレースみたいな雲も

                                            とても明るい白。

                                             

                                            ガラス越しにも、

                                            その空の下に広がる風の冷たさは伝わってきましたが、

                                            それでも、

                                            今日は、春のはじまりの日なんだものねと。

                                             

                                            かたく握った手のひらをひらくと

                                            包みこんでいた綿がふわぁっと広がっていくような、

                                            春の気配を感じた時の

                                            浮き立つような和らぎが胸にぽっと広がりました。

                                             

                                            その春の陽気に誘われて、

                                            のんびり歩いて30分ほどの

                                            ちょうど散歩の距離にある神社まで、

                                            春のはじまり詣に行きました。

                                             

                                            こわばる頬を切るような風の中を歩いて

                                            神社に着くと、

                                            小さな境内に十数人の参拝者がいて

                                            ちょっとした賑わいがありました。

                                             

                                            節分、立春ということで

                                            甘酒をふるまっておられた社務所前には、

                                            かじかむ両手で湯のみを包み

                                            体を温める人の群れもあり、

                                            ほんとうに、ささやかな

                                            春のお祝いの日のようでした。

                                             

                                            お鍋からお玉で汲み入れた甘酒を、

                                            おろし生姜をちょんと掬ったスプーンで

                                            軽くかき混ぜてから、

                                            はいどうぞ、と差し出される

                                            湯のみ一杯のもてなし。

                                             

                                            お参りをすませていただいたその甘酒は、

                                            さあ、春の恵みを喜んで頂戴しましょうねと

                                            語りかけるように、

                                            凍えて縮こまった体を温め、

                                            その体に閉じ込こもった心をほどいてくれるようでした。

                                             

                                            よい春、よい春、と、

                                            肌を刺す風のなかを行きながらの帰り道、

                                            知らず知らずに口ずさんでおりました。

                                             

                                             

                                            | なんでもないけどステキな日 | 08:23 | comments(0) | trackbacks(0) |
                                            心のこもったお土産
                                            0

                                               

                                              友人から、ポルトガルのお土産をもらいました。

                                               

                                              マカロンみたいなピンク色が

                                              とってもスイートなノートとボールペンのセットと、

                                              鰯のトマト煮の缶詰。

                                               

                                              ノートとペンのピンク色は大好きな色。

                                              文房具、なかでもノートやペンに目がない私に、

                                              きっと売り場にいたら、

                                              ひゃー、かわいいっと、手を伸ばしただろう

                                              デザインのものをセットにして。

                                               

                                              開いてみたら、

                                              これも、一番大好きな白紙のページ。

                                              なんてったって、

                                              ノートは白紙が好き。

                                              その次が、うすい方眼。

                                              罫線入りのを求めるときは、

                                              よっぽどその表紙や大きさや紙の感じが好きな時。

                                               

                                              そういう好みを全部わかって、

                                              選んできてくれたセットですよ。

                                               

                                              そして、

                                              ポルトガルの名産という鰯の缶詰。

                                              しかも、これもまた大好きなトマト煮。

                                              ワインに合うよ〜と。

                                              よろこぶツボをおさえたチョイス。

                                               

                                              これ、よろこぶぞ〜、土産にしちゃろう、と

                                              旅先で、私のことを思い浮かべながら選んでくれている

                                              友だちの姿を想像して、とても嬉しかった。

                                               

                                              そこにいない時に、

                                              私という人間の姿をちゃんと思い浮かべてくれている。

                                              友だちって、ほんとにあたたかい。

                                               

                                               

                                               

                                              JUGEMテーマ:日々の切れ端

                                              | なんでもないけどステキな日 | 07:30 | comments(0) | trackbacks(0) |
                                              アンテナがキャッチしたみたいに、偶然見つけたイベント。
                                              0

                                                 

                                                先日、梅田で所用と所用の間に

                                                2時間近い待ち時間ができ、

                                                ちょっと見ておこうと思うイベントを見つけ

                                                阪急百貨店に行きました。

                                                 

                                                そうしたら、

                                                NPOフェスティバルというイベントが、

                                                あわせて行われておりました。

                                                 

                                                何気なしに、最初にのぞいたブースで、

                                                子ども用の車椅子の認知度アップに動いてらっしゃる

                                                というお話を聞き、

                                                いっきにこちらのイベントに関心が傾きました。

                                                 

                                                大人用の車椅子は、一目で車椅子と認められるのですが、

                                                子ども用の車椅子は、バギーカーと受けとめられ、

                                                時に、バギーカーはご遠慮くださいと、

                                                車椅子に乗ったままの入場を断られる場面もあるとかで。

                                                子ども用の車椅子の認知度をあげるところから、

                                                その使用についての障害を取り除こうとしていらっしゃるのでした。

                                                 

                                                お話を伺いながら、7つのブースをまわり終えたら、

                                                とりわけ心惹かれた活動についての

                                                プレゼンテーションがちょうど始まりました。

                                                 

                                                障害者のスイミングをサポートをする活動で、

                                                写真の左上にあるスクリーンには、

                                                車椅子でプールに入っている様子が映し出されています。

                                                (顔が見えないよう写真加工しているので、

                                                   ちょっと分かりにくいのですが)

                                                 

                                                身体障害、知的障害、重複障害があっても

                                                水の中の開放感を味わえる。

                                                最初は、おっかなびっくりの人も、

                                                水に馴れると、自然と笑顔になるそうで。

                                                 

                                                このブログに連載中の

                                                ルポルタージュ「日々を織る」の原稿を

                                                書き進める中で、今、考えていること。

                                                普段の暮らしの中に、

                                                自分で選べる楽しみごとが増えるという豊かさ、

                                                ということに、すごく繋がっていると。

                                                なんていうか、

                                                白湯を飲んだような温もりが胸の内に広がりました。

                                                 

                                                2時間近い待ち時間を

                                                カフェでノートを広げたり、本を読んだりではなく、

                                                町を歩いて、何かを見つけたり、感じたりして過ごそうと。

                                                何となく思いついて、偶然見つけたイベントが、

                                                今の自分の考えていることの鏡のようであって、

                                                低温で長続きする刺激を与えてくれました。

                                                 

                                                 

                                                 

                                                JUGEMテーマ:社会福祉

                                                | なんでもないけどステキな日 | 07:35 | comments(0) | trackbacks(0) |
                                                Happy day, happy new year!
                                                0


                                                  あけましておめでとうございます。


                                                  初詣の帰り道、

                                                  桜の枝に小さな蕾を見つけました。


                                                  この冬のただ中に、

                                                  桜は静かに春の準備を始めている。

                                                  ほんの小さな発見が、

                                                  新しい1年のはじまりの日を、

                                                  このうえなく素敵にしてくれました。


                                                  この新しい1年が、

                                                  健やかで朗らかな日々でありますように。


                                                  本年もよろしくお願いいたします。



                                                  | なんでもないけどステキな日 | 17:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
                                                  双子座のスーパームーン
                                                  0

                                                     

                                                    昨日、月曜日、12月4日の午前12時30分過ぎ。

                                                    スーパームーンを見上げにベランダに出ました。

                                                    が、小さく区切られた都心の空の中に月はいず。

                                                    前夜の8時過ぎに窓から見上げた月も

                                                    ずいぶんと、明るく大きく美しかったので、

                                                    ま、それで、スーパームーンを

                                                    見た気になっておこうか思いましたが

                                                    いやいや、やっぱり、

                                                    いざ満ちる月を、すんごく近くで見たいのだと

                                                    冬の夜気をおそれずに、外に出ました。

                                                     

                                                    自分の生まれ星座の双子座で満月。

                                                    しかも、スーパームーンってことで、

                                                    いつになく、熱心だったわたし。

                                                    あ、月、見つけた、と思った瞬間、

                                                    乱視の近眼にも

                                                    くっきりと大きな月を見つけた瞬間、

                                                    なんで、せめて、

                                                    オペラグラスを持ってこなかったのだろうかと、

                                                    ほんのちょっと後悔し、

                                                    いやいや、ここはやっぱり、裸眼がいいのよ、裸眼がと

                                                    すぐに立ち直り。

                                                    しばらく、月の光をうっとりと浴びておりました。

                                                     

                                                    その光に、

                                                    朝の太陽の光を浴びる散歩での

                                                    力が漲っていく感じ、

                                                    夜の月の光を浴びる散歩での

                                                    心が静かに澄んでいく感じ、を思い出し。

                                                     

                                                    光と風と、水面のきらめきと、

                                                    公園の木々や街路樹の穏やかな躍動感。

                                                    どんな日も、どんなことがあった日も、

                                                    足をとめて、空を見上げて、

                                                    耳を澄ませて、

                                                    力を抜いて五感を開放すれば、

                                                    惜しみなく豊かさを与えてくれる世界に

                                                    自分は包まれているのだと。

                                                     

                                                    考えることに追われて、

                                                    いつの間にか自分の感受性を閉じていたことを

                                                    月の光に教えられた真夜中。

                                                    生まれ星座のスーパームーンは、

                                                    思いがけない時に与えられた

                                                    サプライズなバースデープレゼントのようでした。

                                                     

                                                     

                                                    JUGEMテーマ:日々の切れ端

                                                    | なんでもないけどステキな日 | 07:48 | comments(0) | trackbacks(0) |
                                                    美容室で見つけた福祉のカタチ
                                                    0

                                                       

                                                      この前、美容室に言った時、

                                                      声も、空に指文字も禁止の

                                                      非言語コミュニケーションなるものを

                                                      ワークショップで体験してきたお話したところ、

                                                      美容師さんから、

                                                      スマイルカットという

                                                      発達障害のある子どもたちを対象にした活動があって

                                                      彼女もそれに参加してらっしゃるという話が

                                                      飛びだしました。

                                                       

                                                      たとえば自閉症など

                                                      対人やコミュニケケーションに障害があって、

                                                      美容室で髪を切ることが困難な子どもたちが、

                                                      一人で美容室に来て、椅子に座って、

                                                      シャンプーやヘアカットを最後まで

                                                      受けられるようになることをゴールに、

                                                      美容師さんが、

                                                      子どもたちと一緒に練習をするというような

                                                      プロジェクトなのだそうです。

                                                       

                                                      水が怖い、

                                                      知らない人に触れられる、

                                                      顔周りでハサミを使われる。

                                                      子どもたちにとっては

                                                      自分が予定していなかった

                                                      いわば未知の出来事の連続。

                                                       

                                                      ハサミを使うね、

                                                      髪にお湯をかけるね、と、

                                                      一つひとつの動作について

                                                      ジェスチャーを交えて伝え、

                                                      子どもの表情や指先の動きに、

                                                      恐怖心や緊張を読み取りながら

                                                      ケガのないように髪を切っていく。

                                                      それはまさに、

                                                      子ども一人ひとりの個性に応じた

                                                      五感総動員のコミュニケーションのあり方でした。

                                                       

                                                      このブログに連載中の

                                                      ルポルタージュ「日々を織る」を書くなかで、

                                                      障害の最たるものは、

                                                      意思を伝えるコミュニケーションにおける障害だと

                                                      日に日に強く感じるようになっている心に、

                                                      その話は深く強く刺さりました。

                                                      様々にある障害を軽減していくスタートは

                                                      どんな障害、どんな不都合があるのかを知ること。

                                                      それについて、言葉で伝え確かめ合えるというのは

                                                      どれほど大きいことかと、つくづく感じるのです。

                                                       

                                                      そして、そのコミュニケーションの障害を

                                                      気長に、相手のペースで話しかけ、

                                                      相手の表情や体の動きを読み取りながらクリアして、

                                                      一人で美容室に来て、座って、

                                                      障害のない他の子たちと同じように

                                                      髪を切るという行為を実現させる。

                                                       

                                                      普段の暮らしの中で感じる生きづらさ、

                                                      生活の中での環境との不具合を軽減させていく。

                                                      福祉の現場で働く人たちから学び、

                                                      自分なりに見つけた福祉というものの姿が

                                                      そこにありました。

                                                       

                                                      なんていうんでしょう、

                                                      とても嬉しかった。

                                                       

                                                      福祉が、垣根や囲いに隔てられた

                                                      特別な場所にではなく、

                                                      自分の普段の暮らしの場所にあった。

                                                       

                                                      思わぬところで、予期せずに、

                                                      出会いたかった人にばったりと出会った。

                                                      そんな胸の高鳴りというか嬉しさで、

                                                      帰り道を歩く一足ごとに

                                                      なんていうか、エネルギーで充たされていくようでした。

                                                       

                                                       

                                                      JUGEMテーマ:エッセイ

                                                      | なんでもないけどステキな日 | 08:03 | comments(0) | trackbacks(0) |
                                                      ちょっといい思い出
                                                      0

                                                         

                                                        先日、母と2人で地下鉄に乗った。

                                                        平日の昼過ぎということもあり

                                                        そう混んではいなかったけど、

                                                        座席は埋まり、入り口付近の隅っこに

                                                        人がパラパラと立っていた。

                                                         

                                                        で、小柄な母が吊り革ではなく

                                                        座席の端のバーを支えにできるよう

                                                        後から乗り込んだ私と立ち位置を変えていると、

                                                        ドアの横の壁面を背もたれに立っていた

                                                        女子高生が母にその場所をさりげなく譲り、

                                                        私と反対側のバーを支えに、文庫本に目を落とした。

                                                         

                                                        その親切にお礼を言っていると

                                                        座席の端に座っていた

                                                        たぶん韓国からの旅行客らしい20代前半の青年が

                                                        友だちと話していた顔をこちらに向け、

                                                        はっと気づいたように席を立ち上がり

                                                        母に手振りでそこをすすめてくれた。

                                                         

                                                        母が、一駅だけだから大丈夫、

                                                        ありがとう、

                                                        お友だちと一緒に座っていてくださいと

                                                        身振り手振りを交えて伝えると、

                                                        ぺこりと頭を下げて素直に席に腰を下ろした。

                                                         

                                                        日本の女子高生も、韓国の青年も、

                                                        その親切がとてもさりげなくて、

                                                        挨拶のように身についている感じだった。

                                                        あの、ふたりの若者と袖ふれあった

                                                        ほんの小さな出来事は、

                                                        思い出すたびに気持ちがほこっと温かくなる

                                                        すてきな思い出です。

                                                         

                                                         

                                                        JUGEMテーマ:日々の切れ端

                                                        | なんでもないけどステキな日 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) |
                                                        イチゴイチエ
                                                        0

                                                           

                                                          先週の雨の日、

                                                          朝からよく歩く1日がありました。

                                                          両肩に重い荷物を下げて

                                                          たぶん8キロ以上、歩きまわりました。

                                                           

                                                          もう、こんなに歩くんだから

                                                          10分やそこらの回り道くらい、と

                                                          気に入りのカフェレストランで

                                                          ランチをとることにしました。

                                                           

                                                          雨の中、荷物を持って

                                                          歩いてきた姿に気づいたスタッフが

                                                          扉をあけて笑顔で迎えてくれました。

                                                           

                                                          よく降りますね。

                                                          どうそ。

                                                           

                                                          いらっしゃいませ、のかわりに

                                                          そんな会話ではじまったランチタイム。

                                                           

                                                          帰り際にも、扉を開けて

                                                           

                                                          ほんとに、雨がよく降っていますから、

                                                          足元、気をつけてくださいね。

                                                           

                                                          作り笑顔はなかったけれど、

                                                          空を見上げて浮かんだシンプルな言葉には

                                                          あたたかな気もちがありました。

                                                           

                                                          いらっしゃいませ

                                                          ありがとうございました、という

                                                          カタから外れたもてなしに、

                                                          雨の中を歩き回る足が、心なしか軽くなりました。

                                                           

                                                          一期一会、という言葉を

                                                          久しぶりに思い出したひと時でした。

                                                           

                                                           

                                                          JUGEMテーマ:日々の切れ端

                                                          | なんでもないけどステキな日 | 08:22 | comments(0) | trackbacks(0) |
                                                          若いっていいな、と思った日。
                                                          0

                                                             

                                                            最近、大学生に話を聞く機会があった。

                                                            お会いしたのは3名の男子学生。

                                                            短い原稿のための短い取材だったが、

                                                            なぜ、そう心が動いたか、

                                                            なぜ、そうなったか、

                                                            そのバックグラウンドとなる彼らの人生を

                                                            垣間見せて話をしてもらった。

                                                             

                                                            若者らしい率直な言葉で語られる

                                                            彼らの人生での出来事、

                                                            それにどう向き合っているのか。

                                                             

                                                            そこには、停滞感というものがなかった。

                                                            自分の力ではどうしようもないこと、

                                                            It’s my life、としかいいようのない

                                                            ただ黙って引き受けるしかないことを前に、

                                                            そこから、どう進んでいくかを考えている

                                                            逞しさ、明るさ。

                                                             

                                                            なんて言うんだろう。

                                                            若いということの輝きに照らされて

                                                            とても明るい気持ちになった。

                                                             

                                                             

                                                            JUGEMテーマ:日々の切れ端

                                                            | なんでもないけどステキな日 | 08:05 | comments(0) | trackbacks(0) |
                                                            描く世界と繋がるということ。
                                                            0

                                                               

                                                              友人のギャラリーで行われた

                                                              日本画家お三方のギャラリートークで

                                                              受け取った言葉が、

                                                              自分なりに表現や創作と向き合う自分の心に

                                                              しみじみと染みたという話と、

                                                              その中の1つの言葉について

                                                              昨日のブログに書きました。

                                                              今日もまた、心に残っている言葉をひとつ、ふたつ、

                                                              ここに書き残しておこうと思います。

                                                               

                                                              作家のお一人に登山家がいらして、

                                                              風景の写生もなさるのだそうです。

                                                              そして、そのスケッチのなかから

                                                              本画にする風景とそうでない風景との違いは

                                                              何かという問いに、こんな言葉を返してらっしゃった。

                                                               

                                                              その景色を、外から眺めているだけではなく、

                                                              その景色のなかに自分が入っていけるかどうか。

                                                              その景色の向こうに、自分の世界が見えるかどうか。

                                                               

                                                              そして、また、作品への満足を感じる瞬間について

                                                              訊ねられて、こんな風に答えてらっしゃった。

                                                               

                                                              画が自分の中に入り込んでくるような感じ、

                                                              そういう瞬間があって、

                                                              その瞬間に描いた部分について

                                                              ああ、描けたと思うことがある。

                                                              一枚全体を見ると、描けたとは思えないんですが。

                                                               

                                                              この二つの、画と作家自身の重なり。

                                                              画の世界に作家がはいり、

                                                              作家の世界に画がはいる。

                                                              この、二つの世界の行き来について、

                                                              こんな風に思いました。

                                                               

                                                              描いている景色の中に入っていけるというのは、

                                                              きっと、その世界と自分が繋がっているかどうか。

                                                              たとえば、言葉で描く自分であるなら、

                                                              客観的であろうとしながらも、

                                                              描いている心に、繋がることができるかどうか。

                                                              その痛みや喜びや悲しみや憤りに、

                                                              自分自身の心が震えることができたかどうか。

                                                              言葉として、頭で、理屈で、理解するだけでなく

                                                              もっと、五感や内臓で、ああそうかと思えたかどうか。

                                                               

                                                              そして、画が自分のなかに入り込んでくるというのは、

                                                              何というか、自分自身が消えたような瞬間。

                                                              たとえば、言葉で描く自分であるならば、

                                                              言葉が次の言葉を運んでくるというか、

                                                              どこからともなく湧いてきた言葉によって、

                                                              ああそうか、そういうことなんだと

                                                              気づかされるような瞬間。

                                                              書いているというよりも

                                                              導かれているというような感覚に包まれる瞬間。

                                                              もしかしたら、スポーツ選手の言う

                                                              ZONEに似ているのかもしれない。

                                                               

                                                              ギャラリートークが3連休の最初の日。

                                                              後の2日間を、予定はあっても、

                                                              時間を区切らない過ごし方をできたおかげで、

                                                              受け取った言葉を、

                                                              ゆっくりと、じっくりと自分の中に潜らせて

                                                              種として根づかせることができた、

                                                              そんな気がします。

                                                               

                                                              これから、始めたいこと、育てたいことについて

                                                              ゆっくりと、しっかりと、考えたい。

                                                              そんな思いと、日々の騒音の間で

                                                              ともすれば焦れてしまいがちな心に負けず、

                                                              根づいた種を見失うことなく

                                                              大切に育てていこうと心に決めました。

                                                               

                                                               

                                                               

                                                              JUGEMテーマ:エッセイ

                                                               

                                                              | なんでもないけどステキな日 | 07:46 | comments(0) | trackbacks(0) |