2024.03.27 Wednesday
「円空 旅して、彫って、祈って」へ
「 円空 〜旅して、彫って、祈って〜」へ。
仏像にまみれてきました。
観音三十三応現身立像
むかし、仏像にはまってお寺を巡っていた時期がありました。
年月を経て、仏像の前にいる自分が違っていました。
なんて言うんだろうか…
昔は、仏像の姿に美しさを感じていたのが、
今は、仏像に祈りを感じるのです。
彫る人の祈り、手を合わせる人の祈り、
手を合わせる人の祈りを思い彫る祈り。
そういう祈りの前に立っている感覚。
自分の中にある祈りに目を向けると同時に、
人の中に宿る、祈りという概念。
生きることへの必死さと希望、希望を求める心というか…、
弱さを抱えて揺らぎながら、
生きようとする人の祈りへの、切なさや愛しさ。
護法神立像
…なんて、人の祈りについて考えながら、
すこし離れて見ると、
木彫りの仏像から、仏の姿が立ち現れたようではっとしました。
狛犬
祈る人の目の先に、仏の姿が表れる。
そう思い、感じてから見ると、
円空の、祈る人の心を思う円空の祈りが、しみじみと染みてきて。
あてどない切なさや愛おしさが、心の中にいっそう濃く湧いてきました。
両面宿儺座像
JUGEMテーマ:美術鑑賞