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ぱんせどフランセ

思いつくまま、たまに仕事のことなども。

福祉の現場に生きる人たちへのインタビューをもとに書いた
ルポルタージュ「日々を織る」も連載しています。
居場所をつむぐ。vol.13|「日々を織る」
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    ☆「日々を織る」福祉の現場に生きる人たちのルポルタージュ☆

     

     

    Person 4   鈴木 貴子さん

     

     

    居場所をつむぐ。

     

      居場所のあること

      福祉の道へ 

      キャンプリーダーで鍛えた実践力 

      福祉を職業にすることへの躊躇 

      新聞社での日々 

      再び福祉の道へ、そして1995年1月17日 

      震災からの復興の町で 

      地域福祉の推進 

      もう一度、一個人としての福祉との関わり 

      高齢者福祉の世界へ 

    ⅺ   採用担当者として 

    ⅻ   働く環境を整える 

    xiii  人から人へ、受け入れられる安心

    xiv  人を育てる、職員へのケア  

    xv  尊敬心をもって接する 

    xvi  支援の仕事に見いだす喜びと感動

    xvii 困っている人がいない環境をつむいでいく

     

     

    「人から人へ、だと思うんです」

     

    応募、採用、初日のオリエンテーションを経て、

    新しい職員を現場まで繋ぐのは鈴木さんだ。

    一人ひとりの職員が、よりスムーズに

    環境に馴染み、円滑に仕事をできるように配慮した

    きめ細やかなサポート。

    その基本になるのは、人から人へ繋いでいくことなのだ。

     

    たとえば研修期間が終わり

    それぞれが配属の現場に出る初日。

    新卒採用者のように内定後に

    現場体験のアルバイト期間があれば

    見知った人もいるが、

    中途採用者だと現場はまったく初めての場なので、

    鈴木さんが現場まで同行し

    現場の責任者や担当者と引き合わせる。

     

    「現場に出る初日って、すごく緊張すると思うんです。

    誰も知っている人がいない所に、しかもそれぞれ皆、

    仕事中の所に一人で入って行って。

    だれにどう声をかければいいか戸惑ったり、

    もじもじしたりってあると思うんです」

     

    だから、鈴木さんが一緒に行って、現場に繋ぐ。

    最初の頃は、研修後に配属先を伝えて

    現場に行かせていたのだが、

    ある時はたと、動いている現場に一人で入って行く

    新人の心許なさを思った。

     

    「人から人へ。

    常に誰か、自分の顔を見知っている

    誰かがいてくれるというだけで、

    居場所感があると思うんです」

     

    たしかに、仕事で参加する交流会などでもそうだ。

    初めての場所で、初めて会う人たち。

    見知った顔を見つけると一気に安心し、

    その場に溶け込むきっかけになる。

    見知っている人がいて会釈を交わす。

    それだけで、ずいぶんと心丈夫になる。

     

    受け入れる側も知らない人が戸口に立っているのと、

    そこに鈴木さんがいるのとでは違いがあるだろう。

    知ったものどうしの気安い笑顔が生まれ、

    その笑顔はそのまま鈴木さんの隣にいる

    初対面の人へも振り向けられていく。

     

    「実習生についても同じです。

     受け入れられている感覚って大切ですから」

     

    受け入れられている感覚と居場所感。

    受け入れる側に、受け入れられる側に。

    その両方への細やかな配慮を感じる取り組みの

    いくつかを紹介しようと思う。

     

    1つ目は、職員紹介の掲示板。

    入職した日から1〜2か月ほど、

    その職員の顔写真を添えた紹介カードを

    職員の通り道となる廊下の壁に掲示している。

    部署が違って直接話す機会がなくても、

    顔と名前と所属などを知ることで

    お互いに、ほんの少しは知りあっている。

    そういう下地があると、

    初めてのコミュニケーションも打ち解けやすい。

     

    2つ目は、折に触れて職員を引き合わせること。

    利用者を支援する現場で働く職員にとって

    鈴木さんの机がある法人本部の事務所は

    場違いなというか、所在ないというか、どこか

    馴れない雰囲気の中で居心地の悪さを感じる場所。

    だから鈴木さんは、そこに居合わせた事務所の職員に

    初日の新人を紹介する。

    事務所の中にも知った顔が増えれば、

    心理的な距離が近くなる。

     

    3つ目は、施設全フロアのツアー。

    仕事の場というのは意外と限定されるもので、

    持ち場以外のフロアには馴染みがないものだ。

    その馴染みのない場所に所用ができて訪ねた時、

    アウエー感のようなものを感じる。

    鈴木さんに案内されながら一度歩くだけでも、

    見たこと、訪ねたことのある場所になる。

    人の心とは不思議なもので

    それだけのささやかな経験で、

    足を踏み入れたこともない場所とは違う、

    場との繋がりを感じるものだ。

     

    居場所感を持てるように、人から人へ。

    困っている人がいない環境づくりには

    常に、職員に寄り添う鈴木さんの姿がある。

    そして、それは人を育てる過程にも通じている。

     

                  次回 x 人を育てる、職員へのケア

     

     

    協力:社会福祉法人 白寿会

     

    コーディネート協力:社会福祉法人 産經新聞厚生文化事業団

     

     

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    JUGEMテーマ:社会福祉

    | ☆ルポルタージュ「日々を織る」Person4 | 09:34 | comments(0) | trackbacks(0) |